目次
現行モデルの魅力(3代目 2015年~)
公式サイト:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
外観 エクステリア
2代目モデルは初代モデルから引き継いだタフで高性能なSUVというイメージでしたが、3代目の現行モデルは、アウトドアスポーツを楽しむ若者をターゲットにしつつも、街中でも似合うファッショナブルなクロスオーバーSUVへと大変身しています。
全体に丸みを帯びたデザインが特徴で、フロントはグリルからエンジンフードへつながる「Vモーションシェイプ」が2代目モデルよりさらに目立ち、日産のSUVであることを主張しています。
また、もう少しタフなイメージが欲しいという人のために、フロントオーバーライダーやアンダーカバー、専用の大型フロントフォグランプやアルミホイールなどを装備し、本格SUVとしてワイルドなイメージを強調した「エクストリーマーX」が設定されています。
全長の4,690mmというのはミニバンのセレナより8㎝短く、小回り性能も良いので意外と取り回しは良さそう。
ミニバンのようなスライドドアはありませんが、家族4人なら十分すぎるほどの広さです。
リヤウインドウの角度も室内の広さをさまたげず、荷室の使い勝手も考慮したデザインになっています。
(エクストレイルの寸法)
全長:4,690mm
全幅:1,820mm
全高:1,730~1,740mm
ホイールベース:2,705mm
内装インテリア&座席シートアレンジ 荷室ほか使い勝手
車内を見ると2mにもなる室内長で、外から見るより広大な室内スペースとなっています。
しかし、7人乗りの3列目の席は補助シートという程度で、大人は長距離ではきつそうです。それでも、子供なら問題なさそう。飽きっぽい子供たちが席を取り合うかもしれません。
それに4人家族なら大きなミニバンより合理的です。
また、インテリアでは、羽ばたく鳥をモチーフにした水平基調のライン広々とした室内空間を表現し、幾何学パターンのジオメタリカルフィニッシャー、クロームやシルバー加飾の素材や色調を吟味し、これまでのSUVを超えた高い質感を実現しています。
5人乗りの2列シート車でも十分ですが、荷室だけに使うよりは座ることもできる方が便利ですし、使わないときは全部、もしくは片側だけ収納するなどシートアレンジも広がります。
さらに、新前席スパイナルサポート機能付シートは長距離移動の疲労をやわらげてくれます。
そのシートアレンジでは、2列シートガソリン車の場合、 2枚のボードで間仕切りが行える「防水ラゲッジボード」を採用していて積むものによって自由にカスタマイズできます。
荷室の広さは565L、3列シート車でも3列目シートを収納すれば445Lという大容量。ハイブリッド車はバッテリーが場所を取っているため400Lとなりますが、これだけあればかなりの荷物を積み込めます。
また、荷室の床やシートの材質が、汚れたり濡れたりしても簡単にきれいにできる撥水加工とされているので、食べ物などをこぼしてもシミにならないのもうれしい。
グレード構成
グレードは装備によって「S」「X」「Xi」がガソリン2.0Lとハイブリッドの両方に設定されます。
さらに特別仕様車の「エクストリーマーX」や「オーテック」「NISMO」がラインナップされています。
7人乗り3列シート車の設定が「20X」というグレードにしかなく、ハイブリッドや少し装備の良い「20Xi」も選べません。
でも、人気の「エクストリーマーX」や「オーテック」にも3列シート車があり、特別仕様車であっても実際にはカタログモデル扱いとなっていて、台数も時期も関係なく選択できます。
人気という面では「エクストリーマーX」が一番です。
街中でも似合うクロスオーバーSUVのエクストレイルですが、使い勝手はそのままに、オフロードイメージを前面に出し「SUVにのってるぞ!」という気分にさせてくれる専用装備の「エクストリーマーX」に人気があるのもエクストレイルの魅力です。
いやいや、SUVであってももっと高級感が欲しいという人には「オーテック」が良いでしょう。メタルで縁取られた外観や、専用のレザーシートなどの素材と仕立てにこだわったインテリア。
さらに湘南をイメージしたブルーの専用ボディカラーが標準車とは異なるイメージが備わっています。
エンジン性能と走り・燃費
エクストレイルのハイブリッド車の燃費は最高で20.8㎞/L。ガソリン2.0L車と比べれば低燃費なのですが、トヨタの同クラスのハイブリッド車であるRAV4が25.0㎞/Lであるのを考えると物足りないかも知れません。
しかし、2.0Lのガソリン車同士だとエクストレルの方がRAV4を上回っています。
また、4WDにはインテリジェント 4X4という機械式のシステムを採用し、悪路や雪道でも機械式ならではの頼もしい走りが味わえます。
プロパイロットと安全装備
今、車選びでもっとも重要な点は安全性能です。家族を載せることが多いのならなおさらです。
エクストレイルには「プロパイロット」がオプションで付けられるのは見逃せません。
この「プロパイロット」は安全装備というよりは、運転者支援機能というのが正しいのですが、単調な“渋滞走行”や長時間の高速道路の運転でのドライバーの負担を軽減して事故を防ぐので、やはり安全運転には欠かせない装備といえます。
とはいえ、自動運転とはいかず、高速道路のみの機能であり、あくまでアクセル、ブレーキ、ステアリング操作をクルマがサポートする機能なので、渋滞追従機能付きのクルーズ・コントロールの高機能版と見るのが良いかも知れません。
プラスして一般路でも自動ブレーキはもちろんのこと、道路からはみ出さない機能や車線からはみ出さない機能も設定されています。
そして、毎日のようにニュースになっている、アクセルペダルをブレーキペダルと間違えて踏み込んでしまったときに、衝突防止や過度の加速を防ぐ機能も設定されています。
価格帯
エクストレイルの価格は、2.0Lの標準車が2,231,280~~3,302,640円。オーテック仕様が3,078,000~3,804,840円。エクストリーマーXが3,011,040~3,487,320円となっています。
また、ハイブリッド車と2.0Lガソリン車の価格差は「X」であれば約20万円となります。燃費が良いハイブリッド車ですが、価格差を考えるとけっして経済的とは言えませんが、例えば、「20Xi エクストリーマーX」は「20X HYBRID」より5万円ほど高くなるように、グレードによってはさほど気にならなくなります。
歴代モデルの特徴と変遷やモデルチェンジの時期、人気の度合い
初代2000年~2007年
エクストレイルは初代が2000年に発売されました。
当時は今のようなお洒落なクロスオーバーSUVではなく、クロカン(クラスカントリー)車という一時代を築いた三菱のパジェロの流れに乗った悪路をものともしない車がSUVとされていました。
そんな中に登場したエクストレイルは、扱いやすい大きさのミッドサイズの乗用車的雰囲気を持った車種でした。
発売時には「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」というコンセプトで発売されましたが、同時に「タフギア」という道具感も併せ持っていました。
FFもラインナップされましたが、SUV=四駆というイメージがまだ強く、乗用車的に使うというよりもアウトドアレジャーに熱心なユーザーが主になっていました。
直線を基調として四角いボックス形状の為室内も広く、3ナンバーサイズであっても運転もしやすいのも特徴です。エンジンは直列4気筒の2.0Lとターボ仕様もありました。
もう10年以上前に販売が終了したモデルなのですが今でも非常に人気があります。
中古車検索サイトで探して見ると多くが流通していて、60万円から80万円、中には100万円以上の販売価格のものもあることからもその人気のほどがわかります。
2代目 2007年~2015年
ボディサイズは少し大きくなったものの、デザインは初代が好評だったのでキープコンセプトとなっています。
エンジンが2.0Lと2.5Lに変更になり、2008年にはディーゼルエンジン搭載車がデビューしました。
このディーゼルエンジン車は、現行モデル(3代目)が発売された2013年12月以降2015年2月まで併売されています。
そして、オーテック扱いのアクシスという上級グレードが新たに加わり、その後、足回り性能を向上させた「パフォーマンススペック」も追加設定されています。
また、特別仕様車では、「St」、「Xt」、「DRIVING GEAR」なども発売されています。
その他目新しい装備としては、斜面での走行をサポートするヒルディセントコントロール、斜面発進をサポートするヒルスタートアシストが設定され、修復機能がある「スクラッチシールド」塗装を一部の色に採用していました。
人気のほどは初代よりも低いのですが、現行モデルが大きく変更されたのでゴツイSUV好きには根強い人気もあり、特にディーゼル車は現行モデルにはないために中古車市場でも高い相場となっています。
エクストレイル現行モデルと歴代モデル まとめ
クロスオーバーSUVといわれる車種には、各メーカーが次々と新型車を投入しています。
そのスタイリングが流行となっているのが理由ですが、これまでのスポーツカーに代わる高性能な走行性能を特徴とする車種、高級装備でプレミアム感が特徴の車種など、良く見るとそれぞれに大きな違いがあります。
エクストレイルは走行性能や機能、そして居住性能のバランスが程良く取れていて、ガソリン車ハイブリッド車ともに低価格からラインナップし、3列シート車も設定するなど選択肢が多いのも魅力となる車種となっています。
もし、お子さんもいるご家族が選ぶならエクストレイルの中にピッタリとくるグレードが必ず見つかるのではないでしょうか。